パワハラの証拠の残し方まとめ|時系列メモ・LINE・議事メモ・確認メール

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ハラスメントの証拠は、録音のような決定的なものが1つあるより、日付つきの記録が途切れずに続いているほうが強く働きます。何も手元になくても、今日の出来事から書き始めれば、それが記録の1件目になります。

残す順番は、まず出来事の時系列メモ、次に体調の記録、そしてLINEやメールなど形のあるデータの保存です。面談や会議が絡むときは、その場のメモと、終わった直後の確認メールを加えます。最後に、相談の日に向けて記録を1枚のシートにまとめます。

この記事は、そのどれを読めばよいかを場面別に案内するまとめです。5W1Hで書く、相手の言葉は言われたとおりに書く、感情の評価ではなく事実を書く、という共通の書き方も、途中で整理します。

何もないとき:今日から残せるものを始める

「証拠がないから相談できない」と考えて止まる人は多いのですが、今日から作れる記録があります。専用のノートを1冊用意する、心身の不調をメモする、周囲の状況を整理する、の3つです。スマートフォンのメモ帳でも構いません。嫌な思いをした直後に、時刻、場所、相手の発言をそのまま入力します。

今から残せるものの一覧と、信ぴょう性を高める書き方はパワハラの証拠がないときに今から残せるもの一覧にまとめています。書き方の型はハラスメントの時系列メモの書き方テンプレが参考になります。

時系列メモに入れるのは、次の項目です。

  • 日付と時刻(思い出せないときは「3月上旬の月曜の午前」で足ります。その場合は「日付は記憶による」と添えます)
  • 場所と、その場にいた人
  • 相手の言動(言われた言葉は、やわらげずに原文のまま)
  • 自分の対応(何と答えたか、どう動いたか)

「ひどい暴言」「許せない」のような評価の言葉は、メモには入れません。それは面談の場で口頭で伝えます。

体調への影響を残したいとき

眠れない、動悸がする、出社前に吐き気がする。こうした症状は、それだけではハラスメントとの関係を会社や第三者に判断してもらえません。いつから、どんな症状が、どの出来事のあとに出たかを、時系列でそろえておく必要があります。

今日からできる記録は3つあります。睡眠時間と、夜中に目が覚めたかどうか。動悸や腹痛が起きた時間と、直前の出来事。その日の正直な気持ち。書き方のテンプレと、会社への伝え方はハラスメントによる心身への影響を記録する記事にあります。

体の症状が続くなら、受診の記録も残ります。受診するか迷ったときの目安と、診断書をもらう流れは心療内科・精神科に行くか迷ったときの記事で確認できます。朝に出社できなくなった日は、休んだ事実も記録になります。休む連絡の文面と、休んだあとの記録の取り方は明日もう出社できないときの最短手順に載っています。

LINE・DM・メールで受けたとき

メッセージの履歴は、言動の内容と頻度を目に見える形で示せる記録です。ただ、画面を1枚保存しただけだと、前後のやり取りが分からず、証明力が弱くなります。相手の発言だけでなく、その前後に自分がどう返信したか、相手がどう応じたかという会話の流れを残してください。

保存のときは、スマートフォン本体だけでなく、別の媒体にもバックアップをとります。通知の画面も、受信の日時を示す手がかりになります。スクリーンショットの撮り方、トーク履歴の書き出し、会社や相談先に見せるときの注意点はLINE・DMのハラスメントを証拠に残す方法の記事にまとめています。

そもそも、しつこい連絡を止めたいときは、断る返信と記録を同時に進めます。ブロックや既読無視をする前に、上司からのLINEがしつこいときの止め方の記事で、やんわり断る、はっきり断る、記録して相談する、の3段階を見ておくと、証拠を失わずに済みます。

怒鳴られた・会議で暴言を受けたとき

怒鳴られた日は、その日のうちに、できれば1分以内に、日時、場所、言われた内容をメモします。加害者の前で書けないなら、席を離れたときに書きます。その場の動き方と相談資料の作り方は上司に怒鳴られるときの対処法の記事にあります。

会議の場での暴言には、議事メモの形が使えます。誰が、いつ、どの会議で、何を言ったかを5W1Hで書き、発言はそのまま残します。メモのテンプレは会議での暴言・パワハラを記録する議事メモの書き方にあります。大勢の前での叱責は、周囲にいた人の名前も残しておくと、事実の裏づけになります。記録の方法は大勢の前で叱責されるときの記事で確認できます。

人格を否定する言葉や、無視・仲間外れのように目に見えにくいものも、書き方は同じです。言われた言葉を原文で書く、誰がその場にいたかをリストにする、という2点を守ります。人格否定されたときの記事と無視・仲間外れが続くときの記事に、記録の手順を書いています。仕事を与えられない場合は、その時間に何を記録するかを仕事をわざと与えられないときの記事で読めます。

取引先など、社外の相手から受けたとき

取引先からのセクハラは、会社の外で起きるため、記録が自分の手元にしか残らないことが多くなります。五感を使った詳細なメモ、メールやチャットの保存、身体的・精神的な影響の記録を、早い段階から並べて残します。録音を使うときの注意点も含めて、取引先からのセクハラを止めたいときの初動の記事にまとめています。

上司や同僚のセクハラも、日付つきの記録が土台になります。それぞれの相手に合わせた手順は、上司のセクハラの記事と同僚のセクハラの記事を参照してください。

会社に相談したあと:面談後の確認メール

面談は、終わったときが一番記憶が新しい時間です。会社は「検討する」と言ったのに、後から「検討するとは言っていない」と返されることがあります。それを避けるため、面談の当日中、遅くとも翌日の午前中に確認メールを送るという進め方があります。

メールには、面談の日時、出席者、自分が伝えた事実、会社が答えた内容、次に会社が何をするか、その期限を書きます。「ご認識に相違があればお知らせください」と添えておくと、食い違いがあれば返信で分かります。テンプレはハラスメント面談後の確認メールテンプレにあります。

面談の前に準備する側の記録もあります。会社にどうしてほしいかを整理する方法は会社に求めることを整理する記事に、面談で話す順番は3分間の台本の記事に書いています。

記録をまとめるとき:相談用のシートを作る

記録がたまったら、相談の日に向けてA4で1〜2枚にまとめます。入れるのは、時系列の出来事、相手の言葉の原文、自分の体調と業務への影響、会社にしてほしいことの4つです。1枚目の一番上に、3行の要約を置くと、忙しい担当者にも状況が伝わります。

面談は30分ほどで終わることが多く、緊張で言葉に詰まっても、紙があれば指で追いながら読み上げられます。今夜30分で下書きを作り、1週間で仕上げる日程の例も含めて、ハラスメント相談用まとめシートの作り方に載せました。このシートは、休職や退職を考えるときにも使えます。

退職を選んだ場合は、記録が別の場面でも役に立ちます。離職票の離職理由が「自己都合」になっていないかを確認するときや、未払い残業代を請求するときです。会社都合かどうかの確認はハラスメントで辞めたら会社都合になるかの記事に、残業代は退職後の未払い残業代の記事にあります。

記録を残すときに避けたいこと

  • 感情の言葉で埋める。「許せない」「最低」といった評価ではなく、起きた事実と、相手の言葉を書きます
  • 後からまとめて書く。時間がたつほど記憶は変わるので、できればその日のうちに書きます
  • 会社の端末や共有フォルダだけに保存する。会社のデータは、退職や配置換えの際にアクセスできなくなることがあります。自分のスマートフォンや別の媒体にも控えを置きます
  • 見せびらかして加害者に警戒させる。記録をとっていることは、必要になる場面まで自分の中にとどめておきます

証拠を残すためのチェックリスト

  • 専用のノートか、スマートフォンのメモ帳を決めた
  • 出来事を、日時、場所、相手の言動、その場にいた人、自分の対応の順で書いた
  • 相手の言葉を、やわらげずに原文で書いた
  • 睡眠、動悸、腹痛など、体調の変化を日付つきで書いた
  • LINEやDMは、前後の会話の流れごと保存し、別の媒体にもバックアップした
  • 会議での暴言は、議事メモの形で書いた
  • 面談の当日中か翌日午前に、確認メールを送った
  • A4で1〜2枚の相談用シートに、4つの項目をまとめた

まとめ

証拠は、出来事の時系列メモ、体調の記録、メッセージの保存、面談後の確認メールを重ねて作ります。録音や決定的な書面がなくても、日付つきの記録を続けること自体が、会社や外部の窓口に出す材料になります。

書き始める最初の1行は、今日の日付と、起きたことを事実のまま書くだけで足ります。そこから先は、自分の状況に近い節の記事を選んで、少しずつ足してください。

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