ニワトリ

友達とサイパンへ2泊3日の旅行をする予定。有給を使いたいんだけど、旅行なんて言うとヒンシュクを買うかもしれないな。もっと無難な理由にしたほうがいいのかな。

会社を休む理由を事前に伝えるとき、どのような理由で伝えようか迷うことはありませんか? 休む理由によっては、正直に伝えるべきか気になるかもしれませんね。

休みたいことを事前に伝えることは、当日いきなり休むと上司に連絡することと比べればはるかにマシです。とはいえ、事前に伝えればどのような理由でも許されるのかというと、実はそうでもありません。

※当日いきなり休みたいという場合は、こちらの記事【急用時|会社を休む理由はこれら3つを使えば確実】をチェックしてみてくださいね。

筆者は、会社で人事担当をしています。仕事柄、社員たちが会社を休む理由として何を言っているのか把握しています。そして、そういった理由に対する上司たちの本音も。

この記事では、どのような理由であれば会社を休んでも問題にならないのか解説します。さらに、会社を休む理由を事前に伝える際の注意点なども紹介。事前に会社を休む理由を伝えることに関する不安がスッキリと解消しますよ。

会社を休む理由次第では会社に居づらくなってしまう

会社を休む理由によっては、休んだ後、会社に居づらくなってしまうことがあります。上司からの当たりが強くなる、同僚がよそよそしくなる、頑張っている割には評価されないなどです。

ここでは、会社を休む理由ごとに、どのようなリスクが潜んでいるのか、そしてそのリスクを回避するにはどうしたらいいのかについて解説します。

会社を休む理由① 旅行

会社を休む理由が旅行というのは、とても危険です。

なぜなら、一般的に旅行は娯楽のためのものであり、やむを得ない理由ではないからです。極端に言えば、「1週間ほどパチンコを満喫したいので休みます」と言っているようなものです。

とはいっても、休みをとることは社員の権利。どのような理由であっても休んでいいはずです。旅行でもパチンコでも。

よって、本来であれば旅行という理由で非難される筋合いはありません。論理的には正しいからです。ですが、感情的に非難されがちなのが旅行という理由なのです。

「あなたが遊んでいる間、私にあなたの仕事が押し付けられてくるんだけど」「こっちは必死に働いているのに」というような感情が、職場内でふつふつと湧き上がっているのです。

ちなみに、なかには会社を休む理由が旅行であることに対して、気持ち悪いほど肯定的がいます。彼らは、自分自身が過去に旅行で休んでいた、あるいはこれから旅行を理由に休むかもしれないという人たち。見方を見つけたような感覚になるのでしょう。

人間は嫉妬のカタマリです。さらに、休まれることによって自分が不利益を被るかもしれない。旅行で休むということは、多少なりともこのような感情を職場内に芽生えさせてしまうものなのです。

こういった事情を踏まえた上で、会社を休む理由が旅行だという場合には、次の点に気をつけましょう。

  • 普段の業務はしっかりと行う(成績不良はダメ)
  • 旅行について楽しそうに話さない
  • 繁忙期は避ける
  • 休む前に引継ぎなど200%しておく
  • 職場にお土産を買う

これぐらいしなければ、旅行から戻って会社に出た後、居場所がなくなるかもしれませんよ。

会社を休む理由② 結婚式

会社を休む理由として、家族・友人の結婚式を使うのは問題ありません。しかし次のようなケースの場合は、休んだ後に会社での居場所がなくなるかもしれません。

  • 結婚式を理由とした休みを連発している場合:嘘くさいから
  • 数日間休む場合:本当は旅行なのかと思われるから

言うまでもなく、結婚式はおめでたいものです。ですから、会社を休む理由が結婚式である場合、それを表立って咎める人はいません。しかし、心の底では迷惑と感じている人もいることでしょう。

嘘だと思われたり、一般的な結婚式よりも長期間に渡ったりする場合は危険です。結婚式という理由で休んだことを面白く思っていない人たちの感情を逆なでするからです。職場での居場所は狭まるかもしれません。

会社を休む理由③ 法事

会社を休む理由が法事というのは、少々微妙です。

なぜなら、法事は土日に行っている人が大半であるため、それをわざわざ勤務のある平日に行うというのは嘘くさいからです。会社によってはそれを証明するため、法事の案内状を見せるよう要求されることもあるそうです。

とはいえ、各家庭には様々な事情もあります。やむを得ず平日に法事をすることもあるでしょう。その場合は正直に伝え、休みの日数は最小限に留めましょう。

筆者が勤めている会社でも、法事を理由に会社を休む社員はときどきいます。そのほとんどは1日休みだけですが、これが3、4日以上となると「法事ではないだろう」と上司たちは疑っています。

たしかに、通常であれば数時間で済む法事のために数日間休むのですから、怪しまれても仕方ないかもしれませんね。。

ということで、会社を休む理由が法事の場合は、証明する案内状の提出を求められる可能性があることと、数日間休むと怪しまれるということを覚えておきましょう。

会社を休む理由④ 病院の診察・検診

会社を休む理由が病院の診察や検診というのは、休む理由としては問題ありません。

あえて注意するべき点があるとすれば、休むタイミングでしょうか。例えば、繁忙期に長時間かかる健康診断で休む、というような場合です。なぜそのタイミングで?と上司は思うかもしれませんね。

一方、持病があって定期的に担当医の診察を受けなければならないという場合には、まったく問題ないでしょう。念のため、「診察が終わってから出勤して」と上司から言われないように、遅刻も早退も難しい時間帯での診察という設定にしておけばさらに安心ですよ。

会社を休む理由⑤ 子供の学校行事

会社を休む理由が子供の学校行事の場合は、気をつけなければならないポイントがあります。それは次の4つです。

  • 子供のいない社員には、学校行事の重要さが伝わりづらい
  • 学校行事による休みが頻発する場合は、工夫を強く求められる(夫や妻がかわりに行けないかなど)
  • 重要度の高くない学校行事は理解を得られにくい(運動会は仕方ないが、PTAの集まりはNGなど)
  • 学校行事のほとんどは学校のHPで公開されているため、嘘はつけない

上記を考慮することで、子供の学校行事という理由で会社を休んだために居場所がなくなるということは防げるはずです。

会社を休む理由⑥ 資格試験の受験

会社を休む理由が資格試験の受験である場合は、休む理由としては問題ありません。

あえて気をつけなければならないことを挙げるとすれば、次の3点でしょうか。

  • 会社の業務に関係のない資格の場合、面倒なツッコミを受ける可能性がある
  • 後日、合否について聞かれる可能性がある
  • 会社の業務に関連してた資格の場合、同僚から「(落ちろー)」と呪いをかけられるかもしれない

これらに留意しておけば問題ないでしょう。

会社を休む理由⑦ ボランティア活動

会社を休む理由がボランティア活動である場合は、気をつけなければならないことがあります。それは、そのボランティアは休日にはできないのかということ。

本来やるべき仕事よりもボランティアを優先するのかという話ですね。仕事を休むということは、周囲や取引先に多少なりとも影響を与えますから。特に、繁忙期などはそう思われてしまう可能性が高いです。

とはいえ、ボランティア活動は全面的に「善」の行為と認識されています。他の休む理由と比べても、上司は咎めづらいことでしょう。

実際、筆者が勤めている会社でも、ボランティア活動を理由に休む社員は割と多くいますが、彼らは尊敬の眼差しで見られることもあるぐらいです。

そのボランティアは休日にはできないものなのか。休むのが繁忙期ではないのか。念のためこの2点だけ考えておけば問題ないでしょう。

会社を休む理由が事前にわかっているときの伝え方

会社を休む理由を事前に伝えるには、4つの伝え方があります。次のとおりです。

  • 伝え方① 直属の上司に伝える
  • 伝え方② メールやLINEではなく口頭で伝える
  • 伝え方③ 休み中の対応・引継ぎについて伝える
  • 伝え方④ 休みを「権利」だとは考えない

それぞれ簡単に説明しますね。

伝え方① 直属の上司に伝える

会社を休む理由を事前に伝える相手は、直属の上司です。なぜなら、直属の上司に管理責任があるからです。

総務や人事に伝えた場合、上司は伝聞により知ることになります。タイミングは遅れ、情報は限定的になり、さらに誤った内容になる可能性もあります。

また、先輩社員や同僚に休むと言ったところで、彼らには管理責任がありませんから無意味。むしろ、上司の反感を買うだけです。

会社を休む理由は直属の上司に伝えましょう。

伝え方② メールやLINEではなく口頭で伝える

会社を休む理由は、メールやLINEではなく口頭で伝えましょう。口頭でなければ失礼だと感じる上司は多いからです。

メールやLINEのほうが証拠として残るため望ましいと考える社員は多いです。しかし、それはあくまでも社員側の考え。そういった効率性よりも礼儀を重んじる上司が多いです。

議論しても面倒なだけなので、ここは上司に従いましょう。

伝え方③ 休み中の対応・引継ぎについて伝える

上司に対して会社を休む理由を口頭で伝える際、あわせて休みんでいる間の対応や引継ぎ状況についても伝えましょう。

休むことで会社の仕事に穴を開けないように配慮していることを示すためです。会社を休むことで業務がストップしたり客先に迷惑をかけたりしたら大変ですから。

伝え方④ 休みを「権利」だとは考えない

会社を休むことは社員の権利です。しかし、権利だからといって何も配慮せずに休むと、会社での居場所がなくなるかもしれません。

例えば、有給休暇が20日間あったとします。有給休暇を使うのは社員の権利。だからといって、繁忙期に有給休暇20日間をまるまる使って海外旅行をしたらどうでしょう。本心から「有給は権利だからどうぞどうぞ」となるでしょうか。

また、前述していますが、会社を休むことで周囲に負担がかかります。言い換えれば、迷惑を掛けるということです。

こういったことを踏まえ、上司に対して会社を休む理由を事前に伝えるときは、権利だからといって強気の姿勢で臨まないほうがいいでしょう。「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが」ぐらいの感じがいいかと。

また、長期の休みを取る可能性があるのであれば、早い段階で複数回に渡って上司に相談しておくぐらいの慎重さがあったほうがいいですね。海外旅行に行くのであれば、計画段階で時期や期間を相談するぐらいのつもりで。

会社を休むときの注意点

会社を休むことで会社の上司・同僚、取引先などに迷惑を掛ける可能性があるというのは前述のとおり。その迷惑が大きければ、休みによって会社での居場所が無くなるかもしれません。

そうならないよう、次の4点に注意しましょう。

  • 注意点① 休んでも滞りなく仕事が進むように準備・引継ぎしておく
  • 注意点② 休み明けは上司・同僚にお礼を伝える
  • 注意点③ 休み明けは普段よりも必死に働く
  • 注意点④ 嘘の理由の場合はその後の言動に整合性が求められる

それぞれ簡潔に説明します。

注意点① 休んでも滞りなく仕事が進むように準備・引継ぎしておく

休んでも滞りなく仕事が進むように、休み前にしっかりと準備しておきましょう。自分がいなくても、業務が進み、周囲への負担が最小限になるようにしておくのです。

ポイントは、文字にまとめておくということです。口頭で依頼したり引き継いだりした場合は、それを記憶するのは受け手側になります。そのような過度な負担をかけてはいけませんよね。

誰が見てもわかるように、抜け漏れがないように、文字で依頼や引継ぎをしましょう。

注意点② 休み明けは上司・同僚にお礼を伝える

休み明けは、少し大げさなくらいに上司・同僚にお礼を伝えましょう。たとえ1日の休みでも、それぐらいしておくほうが無難です。

休んだことで負担をかけてしまっているだけでなく、「私は働いて大変だったのに、あなたはのんびりと休んでいた」という嫉妬のような感情を持たれている可能性があるからです。

休み明けのお礼は必須ですよ。

注意点③ 休み明けは普段よりも必死に働く

休み明けは、普段よりも必死に働いている姿を見せましょう。自分の仕事は当然として、休み中に迷惑をかけた周囲の手伝いをするぐらいの態度を見せたほうがいいですね。

そのような姿勢で臨めば、次回休むようなことがあっても、上司や職場内での抵抗感は薄くなるはずですから。

注意点④ 嘘の理由の場合はその後の言動に整合性が求められる

もし、嘘の理由で休みをとった場合には、その後長期間に渡って言動の整合性が求められます。嘘だとバレたら信用を失うからです。

例えば、友人の結婚式を理由に1週間の休みをとったとします。しかし実際は、旅行に行っただけだった。そして後日、同僚にこう話してしまったらどうでしょう。「今度、友だちの結婚式に呼ばれたんだけど、ドレスはどんなのが無難かな?これまで結婚式に出たことないからわからなくて…」と。

ついてしまった嘘は、最後までつき通さなければならないという危険がありますね。

会社を休む理由を事前に話すことが難しいときに考えるべきこと

会社を休む理由は、上司に口頭で伝えるべきです。しかし、上司との関係性や職場の雰囲気などによっては、それがなかなかしづらいということもあるかと思います。

もしあなたが、会社を休む理由を上司に口頭で伝えづらいということであれば、次の4つを考えてみてください。

  • 考えるべきこと① 職場での人間関係を考える
  • 考えるべきこと② 仕事の進み具合を考える
  • 考えるべきこと③ 社風が合っているか考える
  • 考えるべきこと④ 本当に今の会社が合っているのかを考える

それぞれ説明しますね。

考えるべきこと① 職場での人間関係を考える

休むことを上司に伝えづらい場合、まずは上司や同僚といった職場での人間関係を考えてみましょう。これが少なくとも普通程度でないと、休みを言い出しづらくなるからです。

でも安心してください。職場の人間関係は、あなたの働き方次第で改善できます。次の記事にわかりやすくまとめていますので、よかったらチェックしておいてくださいね。

職場に馴染めない理由と、実際に使える孤立解消テクニック5つ

考えるべきこと② 仕事の進み具合を考える

休むことを上司に伝えづらい場合、あなた自身の仕事の進み具合を考えてみましょう。

仕事が溜まってしまい休んでいる状態ではないのに休むという状態では、上司から「休んでいる場合か!」と突っ込まれるかもしれないという恐怖心が出るからです。

やはり、休んでも仕事に差し障りがない状態にしておくことはマスト。仕事量が多すぎたりする場合は、次の記事を参考に上手に対処しましょう。

仕事量が多いと苦しんでいるあなたへ|10個の対処法でスッキリ解決

考えるべきこと③ 社風が合っているか考える

休むことを上司に伝えづらい場合、社風が合っているのか考えてみましょう。

「どのような事情があっても休むことは悪、休まないことは当たり前」のような会社も存在します。もしあなたの会社がそうであれば、休みたいと上司に言いづらいのも当然のこと。

そのような社風の会社で長期的に働き続けることはできますか? 社風はあなた個人の力でどうにかできるものではありません。耐えられなさそうであれば、早めに転職活動をスタートしておくことをおすすめします。

まとめ|会社を休む理由が事前にわかっているときの伝え方と注意点

会社を休むことは、会社に対して迷惑を掛ける。このことは頭の片隅に置いておきましょう。休むことを権利だと考えて好きなように休むと、会社での居場所はなくなってしまうかもしれません。

また、会社を休む理由は直属の上司に口頭で、が基本です。不在中の引継ぎなどもしっかりとして、できる限り会社に迷惑をかけないように気をつけてくださいね。

なお、急用などにより当日に会社を休むという場合は、次の記事を参考にしてくださいね。

【急用時】会社を休む理由はこれら3つを使えば確実

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。また別の記事でお会いしましょう。

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