フクロウ

仕事がしんどいから辞めたい。将来が少し不安だけど、転職したほうがいいのかもしれない。転職をすべきなのか、それとも今の会社にとどまるべきなのか。どうしたらいいんだろう。

仕事がしんどいから辞めたいと思うことって、誰しもありますよね。ですが、思うことと実際の行動に移すことは別。

筆者も仕事がしんどいから辞めたいと思ったことは数え切れないほどあります。実際、1回転職しました。

筆者は、何度も何度も心身が崩壊する直前まで思いとどまりました。そんな末の転職でした。そして今は某企業で人事担当として、以前では考えられないほど仕事を楽しめています。

この記事では、仕事がしんどいから辞めたいと感じた時に転職すべきかどうかの基準を解説。しんどい、辞めたいと感じる原因は様々あるでしょうから、その原因ごとに紹介しています。

仕事がしんどいから辞めたい、転職したいと考えているあなたにとって、きっと参考になると思います。

仕事がしんどいから辞めたいという人たちの声

仕事がしんどいから辞めたいという人は大勢います。そんな彼らの声をTwitterから引用してみました。

辞めたいけれども、辞めて良いのかわからない。あるいは事情があって辞めることを躊躇してしまう。彼らの気持ち、筆者もとてもよくわかります。

仕事がしんどい・辞めたいという人たちの本音と建前

仕事がしんどい・辞めたいという人たちの本音はどうなのでしょうか。退職理由の本音と、会社側に退職理由として伝えた建前を、エン転職の調査結果から引用します。

本当の退職理由(本音)
  1. 人間関係
  2. 評価・人事制度
  3. 社風や風土
  4. 拘束時間(残業・休日出勤)
  5. 給与
  6. 仕事内容
  7. 業界・企業の将来性
  8. 待遇
  9. 結婚・家庭の事情
  10. 体調を壊した
会社に伝えた退職理由(建前)
  1. 結婚・家庭の事情
  2. 体調を壊した
  3. 仕事内容
  4. 人間関係
  5. 社風や風土
  6. 業界・企業の将来性
  7. 給与
  8. 評価・人事制度
  9. 拘束時間(残業・休日出勤)
  10. 待遇

このように、本音と建前は大きく違うことがわかりますね。

前述のとおり、筆者は企業の人事担当です。退職希望者に退職理由をヒアリングすると、たしかに「家庭の事情」が多いですね。

ですが筆者の会社の場合、退職者は一部の部署に集中して多い傾向があります。そういった部署内のみで「家庭の事情」が立て続けに生じるはずもなく、上記の調査結果のように「人間関係」や「評価・人事制度」などが大きく影響しているのかもしれません。

こういったところにメスを入れて退職者を減らす努力をすることも人事の仕事のはずですが、筆者自身そこまでできていません。力不足を申し訳なく思っています。

上記の退職理由の本音に、あなたの「仕事がしんどいから辞めたい」と感じている原因は含まれていますか?

仕事がしんどいから辞めたい…転職するか否かの判断基準【ケース別】

筆者は人事担当なので、社員の退職だけでなく、社員の採用にも深く関わっています。

こういった筆者の経験から、仕事がしんどいから辞めたいと感じる原因ごとに、転職するか否かの判断基準を紹介します。

「その原因なら転職したほうがいいですよ」「その原因で転職したら後悔しますよ」ということですね。

人間関係が原因の場合

人間関係が原因で仕事がつらい・辞めたいという場合は、すぐに退職するべきではありません。なぜなら、上司や人事に相談したり、部署異動をしたりすることで問題が解消することがあるからです。

人間関係については、まずは上司に相談しましょう。人間関係の悪化によりチームの和が乱れると部署の数字が悪化するため、必死になって改善するのが通常の上司です。

といっても、すべての上司が人間関係の改善に動いてくれるわけではありません。相手にしてくれなかったり、うやむやにされたり、というかそもそも上司との関係性が悪かったりということもあるでしょう。

このように上司に相談しても無意味な場合は人事に相談しましょう。人事は、会社内の人事配置を司る部署です。社員同士の人間関係が業績に対していかに大きな影響力をもっているのかを知っています。

また、多大なコストをかけて採用・育成してきた社員の退職を全力で防ごうとします(ちなみに筆者の会社では、社員の退職率が人事の評価指標の1つになっていいます)。

まずは上司に相談する。上司がダメなら人事に相談する。ここまでやって何も変わらない、あるいは状況が悪化してしまったとなったら、初めて転職を考えるようにしましょう。

評価・人事制度が原因の場合

評価・人事制度が原因で仕事がつらい・辞めたいという場合は、すぐに転職を検討してもいいでしょう。仕事はボランティアでやっているのではないからです。

不公平感満載の人事制度しか備えていないのであれば、その会社はブラック企業ですね。

ただし、ひとつ見直しておいたほうがいいこともあります。評価が得られないのは、人事制度が原因なのではなく、あなた自身の実力不足でないかということを確認しておいてほしいのです。

完璧な人事制度など存在しません。仕事内容も、その仕事の会社業績への影響度も、社員の感じ方も異なるため、全社員に完全に平等な人事制度は作れないのです。

このような微妙なバランスで成り立っている人事制度ですから、社員側からするとツッコミどころは多いと思います。

しかし、そんな人事制度の中であっても、あなたと同種の仕事をしているにも関わらず、あなたより評価が高い社員がいたとしたらどうでしょう。実力不足を棚に上げて人事制度の不完全さを批判しているということかもしれません。

ところで、上司のお気に入りでなければ評価されないから不公平だという話をよく耳にします。こういった人事制度は、たしかに面白いものではありませんよね。

ですが、その社員が上司のお気に入りになった理由まで考えてみる必要があるかもしれません。仕事ができるからお気に入りになったのであれば、面白く感じないのは単なる嫉妬です。

一方、例えば上司のゴルフに付き合い続けたからということであれば、仕事外の要素が評価に絡んでいるので人事制度の大きな欠陥でしょう。そのような人事制度を放置している企業で働いているのであれば、すぐに転職を検討していいと思います。

評価・人事制度が原因で仕事がつらい・辞めたいという場合、明らかにおかしな人事制度であれば転職を、しかしその前に、人事制度が本当におかしいのかは念のため思い返してみましょう。

社風や風土が原因の場合

社風や風土が原因で仕事がつらい・辞めたいという場合は、すぐに転職を考えましょう。なぜなら、社風・風土は変わらないからです。

例えば、あちらこちらの部署で、上司が数字数字と怒鳴り散らしているような職場は、そういった社風なのです。会長・社長といったトップがそれを許しているということですね。

パワハラだと労基署に相談したとしましょう。もしかしたら一時的に沈静化するかもしれませんが、3ヶ月後にはまた復活していますよ。社風が変わることはありません。

そういった社風や風土にあなた自身が染まることができればどうにかなるかもしれませんが、それが無理そう、あるいはそうはなりたくないと思うのであれば、いち早く転職活動を始めたほうがいいでしょう。

残業・休日出勤が原因の場合

残業・休日出勤が原因で仕事がつらい・辞めたいという場合は、すぐに転職するのではなく上司・人事に相談してみましょう。

こういった労務上の問題を原因として社員が退職する場合、管理すべき上司や、チェックすべき人事が会社から問題視されるケースがあり、本気になって改善に乗り出してくれるかもしれないからです。

といっても、相談しても一向に動いてもらえなかったり、仕事に対するやる気がないと評価を下げられたりした場合には、転職活動を始めましょう。

過度な残業・休日出勤で心身が壊れてしまっては大変です。そして、そうなったとしても、多大な労力とコストをかけて裁判を起こして勝たない限りは、会社は何も保障してくれませんから。

なお、残業・休日出勤がサービス残業になっていたり、会社側が残業代を払わなくて済むように実態とは異なって管理者扱いする名ばかり管理者にされたりしていた場合は、証拠を揃えて労働基準監督署に通報しましょう。会社に調査が入りますから。

給与が原因の場合

給与が原因で仕事がつらい・辞めたいという場合は、すぐに転職するのではなく、給与に直結する評価制度を再確認してみましょう。なぜなら、働き方次第では、転職しなくても給与アップする可能性があるからです。

あなたが日頃から取り組んでいる仕事の評価基準は何でしょうか。その評価基準を満たせていますか?評価に関係のない業務に時間を取られすぎていないでしょうか。

こういった問題を振り返り、「私は評価基準をことごとくクリアしているけれども給与が低すぎる」ということであれば、そもそもの話として、現在の企業の給与水準があなたの希望の水準に満たない可能性が高いです。

そのような状態で、将来的な給与アップまで待てないということであれば、すぐに転職活動を始めるべきでしょう。ただし、会社はまだ辞めてはいけません。もしかしたら、あなたのスキルでは現在の給与が相応なのかもしれないからです。

このあたりの疑問は、転職エージェントに相談をすれば一撃で解決します。転職エージェントの無料カウンセリングを受けて、あなたのスキルと希望給与を伝えて実情を教えてもらってくださいね。

仕事内容が原因の場合

仕事内容が原因で仕事がつらい・辞めたいという場合は、転職は少し待ったほうがいいでしょう。なぜなら、どのような仕事にもある程度の苦労や不満がつきものだからです。

楽しそうに働いている人は多いですよね。ですが、もしかしたら彼らは、あなたには見えないとことで、いまのあなた以上に苦労しているかもしれません。

正直な話、人事担当である筆者も、仕事内容に疑問を持つことはあります。

筆者の会社では、古くからの社内慣習により、一部の部署に対して人事的な忖度をしなければならないことがあるんです。公平でなければならないはずの人事が、不公平さを助長しているんですね。

筆者は、このように自分の信念に反する仕事をしています。しかし、「つらい」とは感じても「辞めたい」とまでは思いません。このような違和感のある仕事は、筆者の仕事のすべてではないからです。他にもやるべき仕事、任されている仕事があるからです。

あなたは、あなたの仕事すべてに不満を持っているのでしょうか。やり甲斐や面白さを感じられる要素はありませんか?

やり甲斐や面白さが一部でも感じられる仕事であれば、そこに注力することで結果を出せるかもしれません。会社から評価され、より興味を感じられる仕事を任されるかもしれません。

逆に、今の会社の仕事がすべて不満ということであれば、いち早く転職活動をするべきでしょう。

仕事がしんどいから辞めたいと思った時にやるべきこととは?

さて、仕事がしんどいから辞めたいと思った時にとるべき行動ですが、次の流れを意識しましょう。

  1. 自分の能力や置かれている状況を冷静に分析する
  2. 現在の会社内で状況を改善できないか模索する
  3. すべて自己判断せず周囲の声に耳を傾ける

現在の仕事を辞めて転職するというのは、それなりのリスクを伴います。

転職をすれば、当然のことながら新しい仕事を覚えなければなりません。また、新卒採用ではありませんから、早い段階で戦力になる必要もあります。周囲は、一挙一動を見ています。努力も必要ですし、プレッシャーもあります。

さらには、転職先では思いもよらない不都合が待っているかもしれません。現在の仕事とは別の原因により、仕事がつらい・辞めたいと思うかもしれないのです。

ですから、転職は最終手段と考えたほうが安全です。そのために、「もうつらすぎる!辞めてやる!」などと衝動的になるのではなく、落ち着いて考えることが大切です。

上記流れを意識すれば、現在の状況と転職について、落ち着いて客観的に考えることができます。こういった流れを踏んだうえで、「やっぱり転職」ということであれば、働きながら転職活動を頑張りましょう。

まとめ|仕事がしんどいから辞めたい…転職するか否かの判断基準は?

心のままに行動して後悔することってありますよね。

仕事の話ではありませんが、筆者も思わず言ってしまった一言が原因で、大切な人との関係が壊れてしまったことがあります。衝動的な言動は、取り返しのつかない事態に発展することもあるんですね。

仕事がつらい・辞めたいと思うことは誰でもあります。そのように感じたときはくれぐれも衝動的な言動をとるのではなく、落ち着いて考えてみてくださいね。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。また別の記事でお会いしましょう。

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