フクロウ

毎日毎日、2時間残業がデフォルトになってる。朝9時から夜8時まで働くって、やっぱりおかしいよね。仕事が終わっていないとか、忙しい時期とかならわかる。でも毎日はさすがにキツイ。おかげで、仕事が終わってから友達と会う時間なんてないし。家に帰ったら食事してお風呂入って寝るだけ。なんのために生きているのかわからないんですけど。

もしあなたが毎日残業を2時間もしているのだとすれば、それはとても異常です。まさに社畜。さぞ辛いことでしょう。

筆者も以前、毎日の残業で心身ともに疲弊した社畜の日々を経験しています。くわしくはこちらの記事をみてください。なので、あなたの辛さはわかるつもりです。

この記事では、毎日残業2時間がどのようにおかしいことなのか、どうすればその状況を解消できるのかということを具体的に解説します。この記事を読むことで、社畜人生から抜け出す道がはっきりと見えてくるはずですよ。

毎日残業2時間という仕事をおかしいと思っている人たちの声

毎日2時間残業という社畜になってしまっている人は数多くいます。彼らの声をTwitterから引用してみました。

このように、毎日2時間残業をおかしいと思っている人はあなただけではありません。では、実際どのようにおかしいことなのか、次の章で説明します。

毎日残業2時間はどのようにおかしいのか

毎日残業2時間は、主に次の5つの理由でおかしいといえます。

  • 週休1日未満という労働時間と同じ
  • 趣味や自己研鑽の時間はほぼゼロになる
  • サザエさん症候群に陥ってしまう
  • 心身を壊してしまう
  • 残業代ありきの給与に慣れてしまう

それぞれわかりやすく解説しますね。

①週休1日未満という労働時間と同じ

毎日残業2時間ということは、労働時間で考えれば週休1日未満と同じです。週に1日休んでいないということなんです。

例えば、1日の労働時間が8時間とします。週休2日制の場合、残業なしであれば週40時間労働ということですよね。

しかし、毎日2時間残業していたらどうでしょう。1日の労働時間は10時間です。よって週の労働時間は50時間にもなります。残業なしと比べると10時間も多く働いているのです。これって1日分以上の労働時間。

想像してみてください。就職活動時、求人票を見て「週休1日未満、ただし残業なし」という条件があったとしたらどうでしょう。そんな求人、誰も応募しません。

あなたが毎日残業2時間しているということは、そういった魅力ゼロの会社で働いているということです。ありえませんよね。

②趣味や自己研鑽の時間はほぼゼロになる

毎日残業2時間していると、趣味や自己研鑽に費やす時間はほとんどなくなってしまいます。それってどうなの?という話です。

趣味のカラオケもドライブも映画鑑賞も友達との飲みもできません。楽しいことは何もできず、ストレスは解消されませんよね。

また、英会話も資格取得のための勉強もできません。生きていく上での「武器」を作ることができなくなってしまうのです。

ここまで多大な犠牲を払ってやることでしょうか、残業って。毎日残業を2時間続けていることにより、あなたにはこれほどのマイナスが発生しているんです。

③サザエさん症候群に陥ってしまう

サザエさん症候群というのは、日曜の18時55分頃に流れるサザエさんのエンディングテーマを聞くと、幸せな日曜日の終わりを実感するとともに、翌日から始まる過酷な1週間を思い出してしまい憂鬱になる現象のことを表現する言葉です。

サザエさん症候群がひどくなると、うつ病などの精神疾患になってしまうこともあります。なので放置していてはダメ。

サザエさん症候群に陥ってしまう最大の原因は、仕事上のストレスです。毎日2時間も残業をしていては、仕事でのストレスも溜まりますよね。さらに、それを解消する時間もない。サザエさん症候群まっしぐらです。あなたはサザエさん症候群ではないですか?

サザエさん症候群についてはこちらに詳しく書きましたので、よかったら後ほど見てくださいね。

サザエさん症候群とは?症状と6つの解消法【これでスッキリ】

④心身を壊してしまう

毎日残業を2時間もしていると、心身を壊してしまいます。なぜなら、溜まったストレスを解消することができないからです。

ストレスを解消できないことは、様々な病気に繋がります。前述のサザエさん症候群もそうですが、それ以外にも例えば次のような病気がありますよ。

  • 脳卒中、頭痛
  • 気管支喘息
  • 高血圧、心臓病
  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍
  • うつ病、自律神経失調症
  • 過敏性腸症、肥満症

毎日残業2時間という生活は、このように命を削る行為です。明らかにおかしな働き方であるということを強く認識しましょう。

⑤残業代ありきの給与に慣れてしまう

残業代ありきの給与に慣れてしまうということも、毎日2時間残業のおかしなところです。

毎日残業を2時間することで、ブラック企業でない限り、そのぶん残業代が支払われているはずです。月間40時間に相当する毎日2時間残業。基本給30万円で週休二日制という雇用条件だとすれば、残業代は7~8万円ほどす。これって大きいですよね。

このような残業代を毎月支給されていると、それが生活を作る基準の給与額になります。よって、残業代がない生活はありえないという状況になってしまうのです。

この結果、自ら望んで毎日2時間残業をするという現象が生じます。日々の生活レベルを落とさないために、命を削ることを厭わなくなってしまうのです。人間の本来の働き方ではありません。

なぜ毎日、2時間も残業する社畜になってしまうのか

ここまで見てきたとおり、毎日残業2時間という働き方は明らかにおかしいです。完全な社畜です。ではなぜ、あなたはそんなおかしい状況で働いてしまっているのでしょうか。原因は次の3つです。

  • 仕事量が多すぎる
  • 残業することが当たり前という雰囲気がある
  • 残業しないと評価を下げられてしまう

簡潔に説明しますね。

①仕事量が多すぎる

仕事量が多すぎるために、定時で仕事を終えることができないという場合があります。緊急時や繁忙期であれば理解できます。与えられた仕事量が一時的に多くなることはありますから。しかし毎日残業はおかしいですよ。

仕事量が多すぎるというのは、純粋に仕事の物量が多いというケースと、あなたの処理能力が低いというケースがあります。

「前者は仕方ない、後者はあなた自身で改善しなければならない」と考えがちですが、それは誤り。どちらのケースであっても、悪いのは会社もしくは上司です。なぜなら、社員の能力を超えた仕事を振っているからです。

筆者は企業の人事担当をしていますが、残業が数日間継続しているような社員がいると、私たち人事はその実態調査をすることになっています。社員本人だけでなく上長もヒアリングして、過度な仕事が割り振られていないかチェックするのです。

これは筆者の会社が特別というわけではなく、ごく一般的な話。もしあなたの会社で毎日残業に対してこのようなチェックが入っていないとすると、それはブラック企業ですよ。

社員を増やして既存社員の残業時間を減らすより、社員を増やさずに既存社員の塹壕時間を増やすことを望む会社が一部あります。社員を1人雇用するというのはコストがかかるため、既存社員を働かせたほうが得と考えるのです。

こういった会社は、社員を単なるコマとしてしか見ていません。そんな心ない会社の言いなりになって、プライベートをなくし、心身を壊してしまっていいのですか?…と思ってしまいます。

②残業することが当たり前という雰囲気がある

残業をすることが当たり前という雰囲気がある職場だと、残業2時間という毎日から抜け出しづらくなります。

終業時間になっても、誰一人デスクから立たない。帰ろうとしない。そんな雰囲気で一人だけ「それではお先に失礼します!」と帰るのは気が引けますよね。

こういった職場の雰囲気は、多くの場合は上司が作っています。時間管理もできない無能な上司ですが、逆らうことはなかなかできませんから部下たちは辛いところ。

一般論になりますが、時間内に仕事が終わらない社員の評価は低くなります。それはそうですよね。必要以上に時間をかけるということは、会社はその分のコスト(残業代)を支払わなければならないということですから。

周りの雰囲気に流されて残業し、命が削られる。その結果が低い評価。これではやってられないですよね。

③残業しないと評価を下げられてしまう

残業をしないと評価を下げられてしまうという意味不明な会社もあります。仕事が遅い人を評価する、残業代を多く請求する人を評価する、ということですから。

あるいは、残業させるだけさせて残業代は払わないというサービス残業を強いているのかもしれません。それなら残業は会社にとって都合のいい話になりますから評価が上がるのは理解できます。

しかし、言うまでもなくサービス残業は違法行為です。違反者は労働基準法により懲役刑・罰金刑を受ける可能性だってあります。つまり、最低最悪のブラック企業ということですね。

もしあなたがサービス残業をしているのであれば、すぐに労働基準監督署に通報しましょう。未払い分を支払ってもらえるかもしれませんよ。

毎日残業2時間の社畜解消策4つ

毎日残業2時間という日々の解消策は次の5つです。

  • 仕事の効率を高める
  • 明らかに無理な仕事は引き受けない
  • 仕事が終わっていれば躊躇なく定時で帰宅する
  • 夜に予定を入れる
  • 華麗に転職する

それぞれ簡潔に説明しますね。

①仕事の効率を高める

仕事の効率を高めることで、定時内に仕事を終えることができるようになるでしょう。仕事の効率化の方法としては、次のようなものがあります。

朝イチでメールチェックをしない
  • 朝は最もアタマが働く時間。
  • メールチェックのような思考停止状態でもできる仕事ではなく、アタマを使う仕事をするようにする。
会議や打合せは短時間で済ませる
  • 会議や打合せを短時間で済ませるよう意識を変える。
  • 例えば、「打合せは10分以内で終わらせるもの」というように。
メールの受信通知をオフにする
  • パソコンでの業務中にメール受信通知が来ると気が散るうえ、メール内容への対応を考える必要も出てくる。
  • 複数の仕事を同時に行うマルチタスクは、集中力を削り、ミスを誘発する行為。
集中力が切れがちな夕方は単純作業をする
  • 時間の経過とともに脳は疲労し、夕方は集中力が切れやすくなる。
  • 脳を使わない単純作業を夕方にすることで、効率の無駄を減らす。
整理整頓を常に意識する
  • 探しものをして無駄な時間を費やすことのないように、整理整頓を常に心がける。
  • 整理整頓の対象は、物理的な物だけでなくデータ類も含まれる。
翌日のタスクをメモしておく
  • 翌日の業務タスクを、見やすい場所にメモしておく。
  • 脳が疲れ切った定時終了間際に行うのがベスト。

これらのいくつかを意識するだけで、仕事の効率は上がります。「仕事が終わらない」といって残業する必要がなくなりますよ。

②明らかに無理な仕事は引き受けない

他の仕事を振られることもありますよね。このようなとき、気軽に引き受けるのは得策ではありません。なぜなら、その仕事を引き受けたことによって、あなたは無駄な残業をしなければならなくなるかもしれないからです。

とはいっても、仕事を振られて断るというのは勇気がいりますよね。上司から振られた仕事を断るのは指示に従わないとみなされますし、同僚から振られた場合は関係性が悪化するかもしれないからです。

あなたのキャパシティを超える仕事を振ってくる上司に対しては、「いま○○の業務をしていますが、どちらの業務を優先して行うべきでしょうか?」と質問する。それぞれの業務の期限も確認してみると良いでしょう。いかに無茶ぶりをしているのか、指示した上司本人が気づくはずです。

同僚から仕事を振られそうになったときは、「○○(自分の業務)を終わらせなければいけないから、手伝えるとしてもかなり遅い時間からになってしまうけど、それでもいい?」と確認しましょう。常識的な人間であれば、頼むのが申し訳ないと感じるはず。

このように、話し方を工夫することで無理な仕事を引き受けずに済むことがあります。上手なかわし方を身につけて、自分自身を守りましょう。

③仕事が終わっていれば躊躇なく定時で帰宅する

自分の仕事が終わっているのであれば、周囲に忖度せずに躊躇なく定時で上がりましょう。慣れないうちは周りの目が気になるかもしれません。ですが、それを踏み越えなくては社畜のままです。

また、あなたが定時に上がっている姿を見て、同調する社員が徐々に出てくるはずです。なぜなら、あなたは本来あるべき正しいことをしているからです。正しいことは支持されていくものですよね。

もしこれを妨害するような上司・先輩・同僚がいたら、すぐに人事に相談をしましょう。たいていの人事は、無駄な残業代を取り締まる仕事もしていますから、改善してもらえるはずです。

人事に相談してもダメな場合は、毎日残業がその会社全体の風土になってしまっているのかもしれません。個人の力では太刀打ちできませんから、まともな会社に転職することを考えたほうがよさそうです。

④夜に予定を入れる

夜に予定を入れることで、自分自身を残業ができない状況に追い込むことができます。

これはとても優秀な解決法です。というのは、定時内での業務に対して効率性を最大限に発揮しようと意識するようになりますし、集中力も高まります。さらには「予定があるから」と自分の中で言い訳を作ることで、周囲に流されずに定時で上がる気持ちになれるからです。

この夜の予定は、重要であればあるほど効果は高まります。「英会話の授業を入れた。キャンセルすると1コマ分の3000円が水の泡」「美容院に予約した。変更する場合は3週間後になってしまう」「家でドラマを見たい。あえて録画予約はしていない」みたいに。

⑤華麗に転職する

毎日残業2時間という生活から最も確実に抜け出せるのが転職です。厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、企業の平均残業時間は14.6時間です。毎日残業2時間を大きく下回る企業は星の数ほどありますよ。

とはいえ、転職する際に気をつけなければならないことが2点ありますので紹介しますね。

残業代無しになった際の給与を考える

サービス残業を強いるようなブラック企業でもない限り、毎日2時間という残業に対して残業代が支払われているはずです。前述のとおり、基本給30万円であれば7~8万円ほどでしょうか。

残業のない会社に転職した場合、この残業代がなくなります。それで満足できるのか、生活は回っていくのかということは、しっかりと考えてみる必要はありそうです。

残業無し以外に優先度の高い条件を見極める

残業なしということに意識が行き過ぎて、他の条件を軽視してはいけません。

残業がなければ通勤に片道2時間かかってもいいのか、休日は少なくていいのか、パワハラやセクハラが蔓延している職場でいいのか、転居を伴う異動が頻繁にあってもいいのかなど、残業以外にも顧慮すべきことはあるはず。

あなたにとって、転職においてどのような希望条件があり、その優先順位はどうなっているのかということは、しっかりと整理しておきましょう。

まとめ|毎日残業2時間がおかしいことを自覚して解消しよう!

毎日残業2時間がおかしいことは理解していただけましたよね。そのような状況を続けていると、最悪、心身を壊してしまうかもしれないということも。

毎日残業2時間に慣れて社畜になり下がってしまうのではなく、必ず解消しましょう。人生は明るく楽しく希望に満ちているもの。そんな人生を早く取り戻してくださいね。

これはオススメ!

働きながら、負担なく転職活動をしてみようかなということでしたら、最大手転職サービスPERSOLが運営する【ミイダス】は非常におすすめです。
ミイダスでは、面接確約オファーが企業から山ほど来ます。
さらに、あなたの転職市場での価値も、年収見込みという形で明確にわかります。
たった2、3分程度のWEB登録だけで完了するので、ひとまずチェックしてみてはいかがでしょうか。

ミイダス公式サイト