
社内ニートになって半年。ほとんど何もしていないのにとりあえず給料が出るのはありがたい。周りの爪痛い視線にも慣れてきた。けど、ずっとこのまま安泰というはずはない。何かあればまっさきにクビを切られるのは自分だろうな。虚しさと不安で苦しい。
社内ニートとは、会社でほとんど仕事をせずに暇な時間を過ごしている人、典型的な給料泥棒のことです。出社しているので給料はもらえるため、一部には「社内ニートになりたい」という人もいるんだとか。
社内ニートのことを「ラクそうでいいな」と短絡的に考えてしまっては危険です。なぜなら、社内ニートを続けると人生が終了するからです。
この記事では、社内ニートのデメリットや社内ニートから脱却する方法、さらには社内ニートから華麗に転職する方法などを紹介します。
社内ニートは世の中に大勢いる!
世の中には、数多くの社内ニートがいます。彼らの声をTwitterから引用します。
社内ニート時代、eラーニングをやるという体でブラウザを極限まで小さくして隠してニコ動を見ていた
— エンプティー浜 (@_neetkun) April 11, 2020
結局一睡も出来ず出社!!こういう時だけ社内ニートなことに感謝する!
— えるぴ (@sugi_make_na1) April 6, 2020
仕事中にポケモンGOとTwitterで遊ぶ社内ニート
— (りんちゃ) (@nasunasunasubii) April 11, 2020
社内ニートすぎて午後から休みにしてマジモンのニートになった
— おてん (@scottiexx2010) April 8, 2020
仕事が減って減ってやること無さすぎて今日も社内ニート
— │^<^│ (@nooooomutan) April 6, 2020
これほどまでの社内ニート人気…心配です。
社内ニートとは
では、社内ニートの特徴と、社内ニート化する原因についてみていきましょう。
社内ニートの特徴
社内ニートの特徴は、例えば次のようなものです。
- パソコンで仕事をしているフリをしてニコ動を視聴している
- 目を閉じているのは、考えているのではなく眠っているから
- 基本的な定型業務や雑用しか任せてもらえない
- 仕事が完了しても期限が来るまで報告しない
- 周囲とはあまりコミュニケーションをとらない
- 喫煙の頻度が異様に高い
- トイレではスマホゲームに夢中
このように、社内ニートは会社にとってはほとんど必要とはされない存在です。このような社内ニートに何百万円もの年収が支払われているというのは、会社にとって大きな損失。社内ニートだということが会社側に明確に認知されてしまうと、減給や解雇もありえる話でしょう。
社内ニートに陥る原因
社員が社内ニートに陥ってしまう原因としては、次の5つが考えられます。
- ミス多すぎ、仕事遅すぎ
- コミュ障?会話が成立しない
- やる気なし?アピール下手
- スキルが尖りすぎ!任せられる仕事がない…
- 誰も教えてくれない…教育不足
①ミス多すぎ、仕事遅すぎ
仕事ができない人は、社内ニートになる可能性があります。
仕事を出す上司の立場になればわかりますよね。仕事ができない人に仕事を任せても、ミスや遅れが生じる可能性がある。であれば、普通に仕事ができる部下に任せたいと思うでしょうから。
②コミュ障?会話が成立しない
まともに会話ができないようなタイプも社内ニートになりがちです。
仕事をしていく上でコミュニケーションは極めて重要。これがまともにできないということは、重大なスキル不足です。仕事を与える側としては不安しかないでしょう。
③やる気なし?アピール下手
消極的な姿勢はやる気なしと思われてしまい、上司から仕事を振ってもらえなくなり、社内ニートになる可能性があります。
会社・上司は、積極的でやる気に満ち溢れた社員をかわいがるもの。会社に貢献する意欲が高いということですからね。当然の話です。
消極的な姿勢はこの真逆。会社に依存し、自分に負荷がかからないように立ち回っているように見えてしまいます。その気がなくてもそう見えるのです。
④スキルが尖りすぎ!任せられる仕事がない…
ある特定のことだけに秀でた能力を持っている人も、社内ニートになる可能性があります。なぜなら、そのような一部の業務の絶対数が少ないからです。
韓国語はネイティブレベルだけど、それ以外の業務は新入社員程度。こういった社員に対して、韓国語に関連する仕事以外を振ることは難しいと考える上司はいるでしょう。
このように、一部のスキルだけしか持っていない人は、仕事が少なくなる傾向があります。
⑤誰も教えてくれない…教育不足
これは会社側の問題。会社に社員教育のシステムがなければ、一部の習熟した社員に仕事が集中し、未熟な社員は未熟なままという現象が起こります。
この場合、社内ニートの数はそこそこいるはずです。なんという損失。
このような会社に未来はありません。上司は人事に相談しても改善がなされないようであれば、そんな会社は見限って転職先を探しましょう。まともな会社はたくさんありますよ。
いわゆる給与泥棒である社内ニートを、会社はなぜそのままにしているのでしょうか。それは、会社は簡単には社員を解雇できないという事情があるからです。企業の業績不振や懲戒解雇でもない限りは、普通解雇という扱いになります。企業が社員を普通解雇するには、「勤務態度の不良」や「労働能力不足」を会社側が証明しなければなりません。これが非常に難しいため、会社側は社内ニートをなかなかクビにできないのです。
社内ニートを続けることのデメリット
社内ニートには、例えば次のようなデメリットがあります。
- 周囲の冷ややかな目 ← 仕事してないんだから当然
- 低すぎる人事評価 ← 仕事できないんだから当然
- リストラの恐怖 ← 給料泥棒なんだから当然
- 転職活動では不採用連発 ← 雑用しかできないんだから当然
- スパイラルで下降する自己評価 ← 否定され続けているんだから当然
- 膨らみ続ける将来への不安 ← そのままでは人生終了モードなんだから当然
これらはほんの一部です。筆者が最大のデメリットだと思うのは、大事な人生の時間を浪費してしまっているということです。
働いている時間は、人生の3分の1ぐらいを占めています。この間、お給料をもらうために無駄に過ごしているというのがとてもとてももったいない。子供の頃を思い出してほしいです。そんな大人になりたかったですか?…と筆者は言いたいです。
社内ニートから脱却するための具体策
社内ニートはデメリットだらけですから、一刻も早く脱却したほうがいいでしょう。そのための具体策は次の5つです。
- 与えられた仕事は最速かつ完璧に仕上げる
- 暇つぶし時間にスキルアップする
- プライドを捨てて手伝いをしまくる
- 他部署へ異動する
- 転職する
これらをする前に、必ず意識してもらいたいことがあります。それは、「社内ニートから脱却する!!」と強く自分に言い聞かせることです。この気持ちがない限り、どんな策を講じても社内ニートから脱却することはできませんからね。
①与えられた仕事は最速かつ完璧に仕上げる
社内ニートの場合、与えられた仕事はあまり多くありませんよね。もしかしたら雑用ばかりかもしれません。
ですが、こういった仕事一つひとつに全力で取り組んでみましょう。最短の時間で、完璧に仕上げるのです。そうすることで会社でのあなたの評価は上がり、徐々に与えられる仕事が多くなりますよ。
「数少ない仕事を素早く終わらせてしまったら、暇な時間が増えてしまう」と考えて、あえてゆっくりと仕事するという思考では、社内ニートからは脱却できません。
たしかに、はじめのうちは暇な時間は増えてしまうでしょう。すぐに評価が上がるということは考えづらいからです。
しかし、それならそれで、暇な時間を有効活用すればいいだけの話ですよ。そのうちに、速く正確な仕事ぶりが評価されて、社内ニートから脱却できますから。
②暇つぶし時間にスキルアップする
暇つぶし時間に何をするかによって、その後の人生は変わってきます。
You Tubeやニコ動を視聴したり、スマホゲームをしたり、ネットサーフィンしたりしていては立場も気持ちも追い込まれていくだけです。
そうではなく、暇つぶし時間はスキルアップのために使いましょう。
資格取得の勉強をしましょうということではありません。勉強をできる環境ならいいかもしれませんが、なかなかそんな職場ありませんからね。
仕事をしている風で、実際はスキルアップをしていたというのがいいですよ。例えば、ExcelやWordなど頻繁に使うツールの操作を身につけてみてはどうでしょう。
入社したときはExcelでSUMぐらいしかわからなかったけど、暇つぶし時間にExcelをいじっていたらマクロを組めるようになった。こうなれれば、なかなか良い感じですよ。会社に貢献できますし、仮に転職するとしても有利になるでしょう。
このように、今の職場環境でどのようなスキルアップができるか考えてみましょう。
③プライドを捨てて手伝いをしまくる
プライドを捨てて上司や周囲の手伝いを申し出るというのも、社内ニートから脱却する方法です。
なかなか言い出しづらいということはわかります。でも大丈夫。数少ないとはいえ、あなたにも何らかの業務はありますよね。その業務完了直後に手伝いを申し出るのです。
「ちょうどいま、手が空きました。何かお手伝いできることがあれば仰ってください」というように。これなら嘘はついていませんし、自然な感じですよね。
④他部署へ異動する
他の部署へ異動することで社内ニートから脱却できる可能性があります。
異動の申し出先は、上司と人事、どちらでも大丈夫です。本来的には、「顔を潰さない」ということから上司への相談が先でしょう。ただし、上司に話しづらいのであれば公平な立場である人事への相談からでもいいと思います。
異動を希望する理由ですが、仕事に対してネガティブなものだと評価が下がる可能性が高いです。なぜなら、現在の仕事を否定的に考えている人は、ほぼほぼ仕事ができない人だからです。
筆者は会社で人事をしていますので異動希望を受けることが年に5回ほどあります。家庭の事情や体調といったケースを除くと、異動希望のほとんどが「仕事が合わない」というものです。彼らのほぼ全員が実績が上がっていない低評価者という現実…
他部署へ異動するときの理由は、ポジティブなものにしましょう。「○○というスキルが身に付いた。今後は○○を活かして△△をしてみたい」ぐらいの理由であれば、希望の部署に移動して社内ニートから脱却し、仕事面での充実感をえられるようになれるかもしれませんよ。
⑤転職する
社内ニートからより確実に脱却する方法は転職です。前述の「部署異動」もアリですが、会社内で社内ニートであることが知られてしまっていることも考えられます。そうなると脱却は難しいかもしれません。
転職をすることに否定的な考えの人は多いですが、筆者はそうは思いません。なぜなら、社内ニートを続けることのほうが圧倒的にマイナスだからです。
なんのスキルも身につかず、実績も出せないような職場で時間を浪費しているほど、人生は長くはありません。
あなたが社内ニートであったということを誰も知らない会社にスパッと転職して、心機一転頑張ってみてはどうでしょうか。
社内ニートから華麗に転職する際の注意点
社内ニートから転職する際に注意してほしいこと4つがあります。
- 仕事内容を最重視して応募先を探す
- 現職の悪口は1ミリも出さない
- 勤務中に転職活動はしない
- 転職先が決まるまでは絶対に退職しない
以下、わかりやすく説明します。これを忘れてしまうと、転職に失敗する可能性が高まりますのでチェックしておいてくださいね。
①仕事内容を最重視して応募先を探す
転職においては様々な希望条件があると思います。希望条件を考える際は、必ず仕事内容を最重視することをおすすめします。
どれほど給与が高くても、どれほど待遇が良くても、どれほど通勤がラクでも、どれほど休日が多くても、仕事内容が希望のものでなければ社内ニートになってしまう可能性が高いからです。
現在社内ニートであるということは、あなたは社内ニートになりやすい性格かもしれません。一般的な人は、社内ニートでいることを良しとはせず、早々に脱却を図るはずですから。
社内ニートになりやすい性格であるのであれば、そうならないように成果を出しやすい仕事を選ぶべきです。仕事の成果が出れば会社で評価され、社内ニートとは無縁の存在になれますよ。
②現職の悪口は1ミリも出さない
社内ニートになってしまった原因が会社にあるというケースもあるでしょう。入社後、ろくな教育・研修を受けさせてもらえず、上司や周囲は忙しそうで仕事の質問もできない。放置されていつの間にか社内ニートに…というような場合です。
たしかにこれは同情に値するケースです。とはいえ、転職活動においてこれをそのまま退職理由・転職理由に盛り込んでしまっては、書類選考・面接選考におけるあなたの評価は激落ちします。「会社が教育する価値もないと評価する程度の人材」と思われてしまうからです。
ということで、転職活動で現職の悪口を言うのは絶対にやめましょう。転職理由の作り方についてはこちらの記事にまとめていますので、よろしければ。
③勤務中に転職活動はしない
社内ニートで時間が余っているからといって、暇つぶしの一環で転職活動をするのはやめましょう。
周りにバレる可能性がありますし、もしバレれば立場はより一層悪くなるからです。転職活動をするというのは、現在の会社からすれば「うちで勤務することを完全に否定している」ということ。そんな社員に払う給料などないでしょう。
また、転職サイトや転職エージェントは、ほとんどの転職者が利用しています。つまり、現在の会社に転職してきた人が知っているホームページですから、チラ見されただけでどのサイトなのかバレてしまいますよ。
さらに、転職活動をしているという噂は一気に広まります。ただでさえ周囲から反感を買っている社内ニート。勤務中に転職活動をしているなんてことが誰か1人にでもバレてしまったら、このうえもない酒の肴になってしまうでしょう。
④転職先が決まるまでは絶対に退職しない
転職先が決まるまでは絶対に退職しないでおきましょう。退職して無職になってしまうと、求人企業からの評価が最低ランクまで下がってしまうからです。内定が出ず、転職先がなかなか見つからなくなってしまいますよ。
企業が無職者を低評価するのは、無職者が一般的ではないからです。無職=無給ということですから、普通の人は無職という状況は選びません。何か重大な問題を抱えているはずだと、求人企業は考えます。懲戒、低すぎる能力、わがまま、計画性無し、重病などですね。
会社で人事担当をしている筆者も、採用面接をすることがあります。稀に無職状態の求職者も面接しますが、やはり退職理由は通常よりも入念に質問しますし、曖昧な回答への突っ込みも強めになってしまいます。採用後に問題が発覚したら大変ですから。
ということで、社内ニートという苦しい状況にいることはわかりますが、転職先が決まるまでは会社にしがみつきましょう。
まとめ|社内ニートを続けると人生終了!すぐに脱却しよう!
社内ニートがいかに人生の無駄遣いをしているのか、伝わったでしょうか。また、社内ニートは一刻も早く脱却しなければならないということも。
社内ニートから脱却するために、まずは現在の職場でできることから始めましょう。それでも無理なら部署異動。それさえも無理なら転職ですね。
こうしている間にも、あなたの人生は無駄に消費されてしまっています。行動あるのみですよ。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。また別の記事でお会いしましょう。