シマウマ

仕事が楽しいって人いるけど、ちょっとおかしいよね。そんなわけないし、むしろちょっとキモい。休日のために日々の仕事に耐え続けるのが人生のはず。違うの?

仕事が楽しいと思うのはおかしいことではありません。筆者は仕事が楽しいと思っていますし、筆者の周りにも仕事を楽しんでいる社員が何人もいるからです。もしかしたら会社に洗脳されてる? そうかも。

楽しいかどうかというのは人それぞれですから、楽しいと無理やり思い込もうとしている人はいるでしょう。それは本当に楽しいということではありませんよね。

この記事では、仕事が本当に楽しいと思えるためにはどうすればいいのか、科学的根拠から解説します。筆者は、この根拠を自身に当てはめてみましたが、たしかに「そうそう」と頷くことばかりでした。なので、机上の空論ではないはず。

この記事を読み終われば、あなたは仕事を楽しいという人をおかしいなんて思わなくなるでしょう。仕事を楽しめるようになるために何をすればいいのかわかっているに違いありません。

仕事が楽しいと思っている人たちの声

仕事が楽しいと思っている人たちはたくさんいます。彼らの声をTwitterから引用しますね。

ほら! 仕事が楽しいと思うことは、少しもおかしいことではありませんよ(ドヤ顔)

仕事を楽しくするための3条件

ちょっと小難しい話になりますが、経営理論に関する学術誌に「アカデミーオブマネジメントジャーナル」というものがあります。

ここに掲載された論文の中に、仕事を楽しくするための3つの条件が書かれていました。その条件は次の3つです。

  • 努力を継続すること
  • 努力の成果が目に見えること
  • 自分に選択の自由があること

これら3つの条件は別個に独立しているのではなく、これら3つすべてが満たされてはじめて、仕事が楽しいと思えるそうです。それぞれわかりやすく説明しますね。

①努力を継続すること

楽しいと思える仕事であれば頑張れる、そう感じている人が多いと思います。筆者も以前はそう思っていました。しかし、研究結果によると実際は、努力を継続する(頑張る)ことで楽しいと思えるようになるというのが研究結果でした。頑張るほうが先ということです。

さらには、努力をすればするほど、仕事は楽しくなっていく。努力と仕事の楽しさは比例しているとのこと。

仕事を楽しいと思うためには、まずは努力を継続することが大切であるということがわかりますね。

②努力の成果が目に見えること

実は、努力を継続するだけでは仕事が楽しいという心境にはなれません。努力の成果が目に見えることも大切なのです。

努力の成果とは、例えば売上目標を達成できたとか、期限までに資料を作成できたとか、昇進試験に合格できたとかです。このように目標を設定し、クリアしていく。これで仕事は楽しくなっていきます。

筆者の体験談

筆者は企業で人事部のマネージャーをしていますが、この話を知って「わかるわかる!」と思いました。というのは、筆者の部署がこの手法を取り入れていたからです。
筆者がいる人事部では、全員のデスクの上に小さな卓上カレンダーを置いています。このカレンダーはとてもシンプル。ところどころの日付が、赤丸で囲まれているだけです。
筆者の部署では就業定時の10分前から夕礼をしています。夕礼では、その日の反省や翌日に持ち越した課題などを報告し合っていますが、その日やるべきだったはずの業務を完遂できた場合には、卓上カレンダーの当日の日付に赤丸を付けているのです。部署の全員が、それぞれのカレンダーに。
カレンダーに赤丸を付いたからといって評価が上がるわけではありません。ですが、この赤丸は部署のモチベーションを高めているようです。
毎日15時頃をすぎる頃になると、部署のあちこちから「やば、今日は赤、付けられないかも」「何が終わってない?手伝うよ?」みたいにささやきが聞こえてきます。ギアが一段階上がる感じ。
カレンダーに赤丸を付けるという単純なことですが、日々、努力の成果が明確にわかりやすく表現されます。これにより部署全員が、努力を継続しやすくなり、結果的に仕事を楽しんでいるように思えます。
ちなみに、このカレンダーシステムは、筆者が考案したものではありません。筆者の前任から引き継いだものです。素敵な習慣ができあがった環境で、筆者はラッキーだったなと感じています。

③自分に選択の自由があること

「努力を継続すること」「努力の成果が目に見えること」と合わせて、仕事を楽しむための必須条件となるのが、「自分に選択の自由があること」です。

自分に一切の選択権がなく、完全に受け身の仕事では楽しさを感じることは難しいでしょう。

例えば、工場のライン作業。ベルトコンベアーで流れてくる商品にシールを貼る。人によるとは思いますが、少なくとも筆者はこのような作業を楽しくできるとは思えません(工場のライン作業をディスっているわけではありません、念のため)。

「努力を継続すること」という点では、シール貼りという作業を何時間も継続できたとしましょう。「努力の成果が目に見えること」という点では、シールを貼り終えた商品の山ができあがったとしましょう。でも筆者は、楽しいとは思えそうもないです。

足りないのはやっぱり、「自分に選択の自由があること」だと思います。シール貼りのより効率的なやり方を提案してみる。それにより実際に効率が上がる。その手法を他の作業にも応用する。結果、工場全体の大幅な効率化が図れた。

…こういう仕事であれば、楽しいだろうなと思うのです。あなたはいかがですか?

Google社の試み

脳科学者・茂木健一郎さんの「脳を最高に活かせる人の朝時間」によると、かのGoogle社には「20%ルール」というものが存在するそうです。
Googleの20%ルールとは、勤務時間の20%は新規事業など自分発案の業務に充てなさいという制度とのこと。Googleは、選択の自由を社員に与えることの大切さを体現しているのかなと思いました。
このように、「自分に選択の自由があること」も仕事を楽しいと思えるようになる条件としては欠かせませんね。

仕事を楽しくするための3条件を満たす2つの具体策

ここまで、仕事を楽しくするための3条件を紹介しました。「努力を継続すること」「努力の成果が目に見えること」「自分に選択の自由があること」の3つでしたよね。

では、これらを条件を満たしながら仕事をするには、具体的にどうすればいいのでしょうか。次の2つの具体策を紹介します。

  • 得意な仕事に取り組む
  • 短期的に成果がわかるように工夫する

理由も含め、それぞれ解説しますね。

①得意な仕事に取り組む

得意な仕事に取り組むことで、仕事を楽しくすることができます。

得意な仕事であれば、成果を出しやすいでしょう。そうすると、その仕事を継続する気持ちにもなるはず。また、会社からの評価も高いでしょうから、仕事に対する選択の自由が与えられるかもしれません。

つまり、「努力の成果が目に見えること」「努力を継続すること」「自分に選択の自由があること」という、仕事を楽しくするための条件の3つを達成しやすいのです。

ところで、「得意な仕事」と似て非なるものに「好きな仕事」がありますよね。「好きな仕事」に取り組んでも、必ずしも仕事が楽しくはならないということは知っておきましょう。

「好きな仕事」であれば、たしかに「努力を継続すること」はたやすいでしょう。「努力の成果が目に見えること」も、成果の設定の仕方によっては可能かもしれません。しかし、会社への貢献度が低いため「自分に選択の自由があること」はないでしょう。

例えば、野球で考えてみましょう。バッティングが好きなピッチャーがいたとします。バッティング好きだからといってピッチング練習をろくにやらず、ずっとバッティング練習をしていたらどうでしょうか。

チームの監督からすれば、バッティングはそこそこに、ピッチング練習をしてピッチャーとしての成績を出してほしいと思うはずです。そして「ピッチング練習に専念しなさい」というように、「選択の自由」が狭められていくことでしょう。。こういうのが許されるのはハイパー二刀流のオオタニサンぐらい。

キーワードは「得意」であって「好き」ではありません。

まずは、今の会社で得意な仕事を探してみてください。どれほど探しても見つからないということであれば、得意を活かせそうな会社に転職することもひとつかもしれませんね。

②短期的に成果がわかるように工夫する

短期的に成果がわかるように工夫することでも、仕事を楽しくすることができます。「努力の成果が見えること」が頻繁に発生するからです。「努力を継続すること」のモチベーションになりますね。

おすすめは、短期的な成果を積み上げていくことで、大きな成果に積み上がるというシステムを作ることです。前述の、筆者の部署で行っているカレンダーへの赤丸もこの原理。とても効果的ですよ。

まとめ|仕事が楽しいと思うことはおかしいことではない

仕事が楽しいと思うことはおかしいことではないということがわかりましたよね。

筆者自身そして筆者の周りの人たちが、「仕事が楽しい」と実感しています。格好をつけているわけではなく、本当の話です。

一度、騙されたと思って、科学的根拠に基づいた「得意な仕事に取り組む」「短期的に成果がわかるように工夫する」の2つの方法を試してみてくださいね。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。また別の記事でお会いしましょう。

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