
完全なブラック企業で働いていますが、身も心もボロボロです。本当ならば、こんな会社辞めてやる!と辞表を叩きつけたいところですが、残念なことに私にはそんな勇気はありません。こんな日々が続いていくのかと思うと気が滅入ります。
ブラック企業で働くことはとてもつらいですよね。筆者も新卒で入社した企業が完全なブラック企業でしたので、そのつらさはとてもよくわかります。ストレスで体調を崩してしまうケースだってありますし。
じつは筆者もブラック企業で苦しみ、辞めたいと常に思い、転職をした経験をもっています。この記事では、筆者のブラック企業体験談をご紹介。さらに、ブラック企業を穏便に退職する方法や、退職を引き留められたときの対処法などを解説します。
ブラック企業を辞めたいと思っているあなたの参考になるはずですよ。
ブラック企業を辞めたいと苦しみ続けてやっと退職できた筆者の体験談
まずはじめに、筆者のブラック企業体験を書かせてください。ただ、あまり面白い話ではありませんので、読み飛ばしてもらっても結構です。
筆者は新卒で某広告会社に入社しました。学生時代はチアリーディング部に所属して体育会系の根性をしていた筆者でしたが、この会社をわずか2年半で逃げるように辞めてしまったのです。
新人研修が1ヶ月ほどで終わり、配属されたのは法人営業部でした。テレアポさんが取った企業を訪問して契約をとってくるという業務内容でした。
学生時代のノリそのままに明るく元気に取り組んでいた結果、自分で言うのもヘンですがそこそこの実績を残すことができました。忘年会では新人賞として表彰され、金一封をいただいたぐらいです。
じつは、この直後から筆者の転落が始まります。同僚が2人、年末に退職してしまったのです。しかし、会社は中途採用はしないという方針。辞めた2人分の穴を、部署内で補わなくてはならなくなりました。
筆者が所属していた部署は、6名という少人数。そのうち2名が退職してしまい補充もなし。残された4名は、それまでの1.5倍の業務をしなければならなくなったのです。
この結果、定時で仕事を終えることは完全になくなりました。営業で回る企業数が大幅に増えたのですから、夜からの企業訪問も入れざるを得なくなってしまったのです。22時以降の帰宅という日々。
このような状況で不満を抱かない人などいません。「もうムリでーす」と、残って頑張っていた同僚1人が退職してしまいました。残されたのは3名。訪問スケジュールが追いつかず、休日にも企業訪問を入れました。月の休みは2日しかありませんでした。
それでも筆者は食らいついていました。「春になって新卒が入れば、何名か新人が補充されるはず。それまでの辛抱」と考えていたからです。しかし、そんな望みは粉々に砕かれました。
筆者を含めた3名が身を粉にして働いたことで、上の人達は3名で回せる業務量であると判断。10名近く入社した新人は誰ひとりとして筆者の法人営業部には配属されなかったのです。
筆者たち3名は思いました。頑張った結果がこれかと。なら、頑張らなければよかったと。ということで、頑張ることをやめました。
企業訪問して営業をするのを、1社あたり1回のみと部署内で決めたのです。それまで、契約が取れるまでは何度も足を運ぶというスタイルで頑張っていましたが、それをやめてみたのです。この結果、1年以上続いていた月間の売上目標達成が途切れ、以降は急激に業績が落ち込みました。
こうなると、上の人達からの当たりがきつくなってきます。人不足ではなく努力不足であるとも割れてしまい、筆者たち3名全員、給料泥棒と罵られました。ボーナス査定も最低でした。
その後、部署のマネージャーが鬱病を患って休職。新しいマネージャーとして、パワハラで有名な管理畑の男性が来るという噂を聞き、残された筆者たち2名の心はポキっと折れてしまいました。
筆者は、それまで一度も取ったことのなかった有給休暇をまとめて申請しました。1ヶ月後の日付を記した退職届を会社に郵送。有給休暇中に転職活動をしまくり、どうにか内定をゲット。地獄のような日々からようやく解放されたのでした。
退職後にわかったことですが、酷い状況だったのは筆者の部署だけではなかったそうです。広告業界なので深夜まで働くのが当たり前という認識らしく、他の支社ではオフィスに寝泊まりをしている社員も多くいたそうです。
こういった経験から、ブラック企業だとわかったらすぐに撤退しなければならないということを、身を持って知りました。とても高い授業料でした。
ブラック企業を辞めたい人が穏便に退職する方法
さて、ここからはブラック企業を辞めたい人が穏便に退職する方法について解説します。「いくらブラック企業でも立つ鳥跡を濁さずだよね」という高尚な考えの人は参考にしてくださいね。穏便な退職方法は次の9個です。
- 就業規則を確認する
- 有給休暇の残日数を確認する
- 失業給付金の受給条件を確認する
- 貯蓄を確認する
- 退職理由を考える
- 引き継ぎ資料を用意する
- 退職関連書類を依頼する
- 私物整理をする
- 社内外に退職の挨拶をする
①就業規則を確認する
まずは就業規則を確認しましょう。退職の申し出が退職日の何日前に必要なのかを確認するためです。
30日前としている企業が多いです。しかし、なかには3ヶ月前などという企業もあります。気をつけてみてくださいね。
ちなみに、就業規則や雇用契約書に何と書かれていようと、法的には14日前までに申し出れば退職することは可能です。
ですが、立つ鳥跡を濁さずという精神からすると、法律を振りかざすよりも就業規則に従ったほうがスマートかもしれませんね。
②有給休暇の残日数を確認する
有給休暇の残日数は確認しておき、しっかりと消化してから退職しましょう。
ブラック企業側は「辞める人間に有給など取らせない」などと言ってくるかもしれません。そう言われても大丈夫。有給休暇は労働基準法により定められていますから。
有給休暇を取得させないということは違法行為なので、労働基準監督署に相談しましょう。
③失業給付金の受給条件を確認する
転職先が決まっていない状態でブラック企業を退職すると、無職状態になります。こうなると、頼りにしたいのが失業給付金です。
ただし、失業給付金を受け取るには次の3つの条件があります。
- 労働しようという意思と能力があり、実際に転職活動をしているものの、就職できていない状態であること
- 退職日以前の2年間に、雇用保険加入期間が通算で12ヶ月以上あること
- ハローワークに求職の申込みをしている
詳細については、最寄りのハローワークに問い合せてみてくださいね。
④貯蓄を確認する
退職前に貯蓄は確認しておきましょう。
ブラック企業退職後すぐに転職したとしても、給料日はいつでしょうか。1ヶ月後というのが一般的ですよね。
また、失業給付金を受給するにしても、自ら退職をする自己都合退職の場合は、どれだけ早くても3ヶ月と7日後からの給付です。
このように、状況によっても異なりますが、1ヶ月~3ヶ月間は収入ゼロとなるのが通常。したがって、その間生活できるほどの貯蓄があるか確認しておくことが必要です。
⑤退職理由を考える
退職するには、会社側に退職理由を伝えることになります。この退職理由、曖昧なものだと強烈な引き留めを受ける可能性があります。
引き留められたにも関わらずそれを断って退職するというのは、少々面倒ですし、後味もあまり良くありませんよね。引き留めをされないような厳然とした退職理由を考えましょう。
なお、ブラック企業によくある話として、退職希望者を引き留めるために給与や待遇の見直しなどを提示してくることが多いです。しかしこれは明らかに罠。その場限りの甘言ですから、騙されないでくださいね。
⑥引き継ぎ資料を用意する
「立つ鳥跡を濁さず」を意識するのであれば、引継ぎはしっかりと行いましょう。
個人的には、ブラック企業など潰れてしまえばいいと思います。だからといって引継ぎをせずに辞めてしまうと、残った同僚に迷惑がかかってしまいます。これはさすがに申し訳ないですよね。
また、引継ぎが中途半端だと、退職後に質問の電話やメールが来ることも考えられます。こういった面倒な思いをしないためにも、引継ぎはしっかりとしておきましょう。
⑦退職関連書類を依頼する
退職時に必要な書類は、労務を扱っている社内部署に依頼をしておきましょう。退職後に、「あれがない、これがない」ということにならないようにするためです。ちなみに、退職関連書類は次の4つです。
- 離職票
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
- 源泉徴収票
なお、雇用保険被保険者証と年金手帳は、会社ではなく社員自ら保管しているという場合もあります。この場合、依頼はもちろん不要です。
⑧私物整理をする
会社に私物を残したままのしておくと、退職後に取りに来るよう連絡が来る可能性があります。
いらないものであれば「すみません。そのまま廃棄してください」でいいかもしれませんが、相手の手を煩わせてしまいますからスマートではないですよね。
職場に私物をかなりの量の私物を持ち込んでいる場合は、計画立ててコツコツと持ち帰っておきましょう。
⑨社内外に退職の挨拶をする
社内にも社外にも、お世話になった人はいるはず。退職前にしっかりと挨拶をしておきましょう。
礼儀としてもそうですが、それだけではありません。挨拶をして関係を切らないようにすることで、転職後でも活用できる人脈になるかもしれません。
筆者も、ブラック企業退職時、取引先企業に退職の挨拶をしました。その後も数社の担当者とは連絡を取り続け、いま筆者が働いている会社に1人引き抜いてしまいました。そしてあと2人、密かに狙ってます(笑)
ブラック企業を辞めたい人が上司に引き留められたときの対処法
ブラック企業を辞めたいと上司に報告したところ、強烈な引き留めをくらってしまった。でもどうしても辞めたい。そんなときに有効な対処法は次の3つです。
- 退職届を提出する
- 退職届を内容証明郵便で送る
- 退職代行サービスを利用する
①退職届を提出する
退職届を会社に提出することで、退職をすることと退職日を一方的に確定することができ、撤回も不可。それ以降、上司が引き留めをしてくることはなくなるはずです。
退職届の提出先は上司あるいは人事というのが一般的です。どちらに提出しても問題ありません。
退職届と似て非なるものに退職願があります。退職願は、会社に対して「退職をさせていただきたいのでご検討ください」とお願いする書類であるため、会社側が承諾・否認のどちらか選ぶことができます。引き留めされている場合は、退職願は否認される可能性が高いでしょう。
②退職届を内容証明郵便で送る
上司に退職届を手渡そうとしたけれども受け取ってもらえなかったというような場合、労働基準監督署に通報すれば会社に指導が入ります。
しかし、そんな面倒なことはしたくないということであれば、退職届を内容証明郵便で会社に送るということが有効です。
内容証明郵便とは、「いつ、誰が、誰あてに、どのような内容の手紙を送ったのか」ということを郵便局が証明してくれる郵便のこと。「訴えたときの証拠作りをしていますよ!」と会社側にアピールすることになります。
したがって、内容証明郵便で退職届を送付すれば、どんなブラック企業でも退職を認めざるを得ないと考えるはずです。
③退職代行サービスを利用する
退職代行サービスとは、退職者の代わりに退職手続きを進めるサービスです。
退職意思の連絡や、退職に関する手続きなどの一切を代行してくれますので、会社に出向く必要もなければ、会社からの電話も完全無視でOKです。もうあの嫌な上司とコミュニケーションをとらなくていいということですね。
退職代行サービスの料金は、2万~6万円あたりが相場です。標準より低めの費用と、良心的なサービスで話題の【退職代行JOBS】はおすすめですよ。
ブラック企業退職で不利益を被りそうになったときの対抗策
ブラック企業を辞めようとしたけれど、「これこそまさにブラック企業!」と言わんばかりの抵抗をされる可能性もあります。そんなときにどのような対抗策を講じればいいのか紹介します。
①残りの有給休暇を取得させてもらえないときの対抗策
労働基準監督署に相談しましょう。労働基準法の違反に当たる可能性が高いため、企業の調査や是正勧告をしてくれます。
相談する際には、有給休暇を取得できなかったという証拠を持参しましょう。証拠とは、「業務時間を証明する証拠」「有給休暇の申請を拒否された証拠」の2つです。
後者「有給休暇の申請を拒否された証拠」は、拒否されたときの会話の録音や、メールの返信などです。
②給料を払わないと言われたときの対抗策
労働基準監督署に申告しましょう。
実際のところ、労働基準監督署はすべての相談に対して素早く動いてくれるわけではありません。労災などの重要案件を優先し、個人の給与未払いなどは後回しにされがちなのです。
そこで、優先度を高めるために、相談ではなく申告します。申告とは「給与未払いの会社があるので処罰してください」というものです。刑事罰の可能性があるため、労働基準監督署は迅速に動かざるを得ないのです。
労働基準監督署に給与未払いを申告する際は、未払いを証明する証拠を、労働基準監督署に持参しましょう。電話やメールでは十分な説明ができないため、必ず持参してくださいね。
③退職によって発生した損害を賠償しろと言われたときの対抗策
期間の定めのない雇用契約の場合、2週間前に退職の意思を告げることで退職をすることが民法で定められています。退職の理由は何でも構いません。とにかく2週間前であれば大丈夫です。
それなのに発生した損害を賠償しろというのは、退職したいという意思を妨害することになるため違法になる可能性が高いです。労働基準監督署に相談すれば大丈夫ですよ。
一方、「3ヶ月」「1年」といった期間の定めのある雇用契約の場合は、基本的には契約期間満了まで退職はできません。つまり、損害賠償請求をされる可能性があります。
ただし、体調不良や親の介護など、やむを得ない事情がある場合は契約期間内の退職が認められるケースがあります。労働基準監督署に相談しましょう。
④離職票を出してもらえない場合の対抗策
離職票は、退職後、ハローワークに失業給付金を申請する際に必要となる書類です。雇用保険法によると、会社には退職者から離職票の請求があった場合には交付する義務があり、違反に対しては罰則も設けられています。
離職票を出してもらえない場合はハローワークにまず相談しましょう。ハローワークから会社に対して督促をしてくれます。さらには、離職票がない状態でも給付を受けるための手続きを進めてくれる「仮手続き」の対応してくれます。
なお、仮手続きをしてもらったとしても、離職票は交付してもらわなければなりません。なぜなら、仮手続きが通用するのは初回申請のときのみだからです。
離職票交付をひたすら無視されてしまうという場合は、労働基準監督署に相談しましょう。労働基準監督署はハローワークとは異なり、上記雇用保険法による罰則を適用する権限を持ってるため、悪質な会社に対しては警察のように捜査や逮捕・送検・告訴など強い対応も期待できるからです。
ブラック企業を辞めたい人が転職する際の注意点
ここからは、ブラック企業を辞めたい人が転職をする際の注意点について見ていきます。次の3点に注意しましょう。
- 情報収集を怠らない
- ブラック企業であることを転職理由として伝えない
- 内定が出るまで退職しない
①情報収集を怠らない
転職活動において、応募する前に企業の情報をしっかりと収集しておきましょう。転職先がブラック企業なんてことになったら笑えませんから。
ブラック企業が出す求人の特徴を紹介します。転職サイトの求人情報だけでなく、企業サイトなど複数の媒体をチェックし、下記に該当していないか確認してみてください。
給与の大部分が手当となっており、基本給が少ない |
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昇給や賞与が「随時」となっている |
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資本金に対して従業員数が多い |
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「みなし残業」「一部残業代として含む」という残業に関する表現がある |
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「アットホーム」「和気あいあい」という表現がある |
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「積極採用」「大量採用」という表現がある |
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「熱意」「感謝」という表現が強調されている |
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ブラック企業には、低賃金や過残業など条件面が悪いケースと、条件は良いけれどもパワハラ・セクハラなど働く環境が悪いケースとがあります。
上記を参考に、再度ブラック企業に引っかからないよう、転職活動ではしっかりと情報を収集しチェックしておきましょう。
②ブラック企業であることを転職理由として伝えない
転職活動において、退職理由・転職理由を答える機会は多いです。このとき、ブラック企業だったからという退職・転職理由はNGです。
なぜなら求人企業側は、そのようなネガティブな状況はあまり信じないからです。あるいは、ネガティブな状況を引き寄せたのは求職者自身に問題があったからと考えることも多いのです。
転職理由は、ブラック企業という言葉は完全に封印して、ポジティブな内容を語れるように準備しましょう。
③内定が出るまで退職しない
ブラック企業はいち早く退職するべきですが、できれば次の転職先を確保してから退職したほうがベターです。
ブラック企業の退職は、多くの場合自己都合退職扱いとなります。退職届を出したことで、自己都合になるからです。自己都合で退職した場合、失業給付金の受給が最速でも3ヶ月と7日以降になるというのは前述のとおり。経済的に苦しくなってしまうのです。
そうならないように、ブラック企業退職後は速やかに次の会社に移れるように、退職前に内定を取っておきましょう。
「うちの会社、ブラック企業かもしれない」と感じた時点で、転職活動を始めるぐらいの準備が必要かもしれませんね。
ブラック企業で働き続けることのデメリット
ブラック企業で働くことは、デメリットしかありません。ですから一刻も早く辞めるべき。ブラック企業を辞めずに働き続けることでどのようなデメリットがあるのか、簡潔に紹介します。
①健康被害を被る
ブラック企業で長期的に働くことで、健康被害を被る可能性があります。考えられる健康被害は次のとおりです。
ストレスに寄与する症状 |
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職場環境の悪さに寄与する症状 |
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風邪等の悪化に寄与する症状 |
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懸命に働けば働くほどこのような健康被害を被る可能性が高まるブラック企業。すぐに辞めた方が見のためです。
②キャリアに傷がつく
ブラック企業で働き続けることで、キャリアに傷がつき、その後の転職に悪影響を及ぼす可能性があります。
ブラック企業の特徴として、離職率が高いというものがあります。これはとても厄介な話で、自分が本来やるべきだった仕事以外の業務が増えてしまい、評価対象となる自分の仕事に注力できなくなってしまうのです。
辞めた人の仕事が追加で振られてくることがありますし、(すぐに辞めるであろう)新人さんが入ってきたらその都度教育・指導をしなければならないかもしれません。この結果、「やるべき仕事があるのに、物理的にできない」という状況に陥ってしまうかもしれません。
業務負担は多くなったにもかかわらず、評価対象となる自分の仕事実績が落ちてしまうことで、仕事へのモチベーションは低下し、社内での影響力も弱まります。
このように、ブラック企業で働いたことで、それまで積み上げてきたキャリアはズタズタにされてしまうおそれがあるのです。そうなってから気づいても時既に遅し。転職しようとしても、「会社から低評価を受けていた」ということで、転職市場での価値は下がってしまいます。
③自分自身がブラック企業に染まってしまう
ブラック企業で働くことでブラック企業に思考が染まってしまい、自分自身でブラック行為をするようになってしまうケースもあります。
ブラック企業で上司からパワハラを受け続けてきた場合、新人を教える立場になったときに指導の一環と勘違いしてパワハラ行為をしてしまうというような具合です。
ブラック環境に長く身を置いていると洗脳のような状態になってしまい、朱に交われば赤くなるという言葉どおりの状況になり、ブラック企業の被害者側から加害者側になってしまうという恐ろしい現象です。
ここまで見てきたように、ブラック企業で働き続けることには大きなデメリットがあります。いるだけ人生の無駄になるばかりかマイナスですから、一刻も早く正常な環境に身を置くよう、辞めてしまうことが大切です。
ブラック企業をなかなか辞められない人の言い訳
ブラック企業は辞めたほうが良いということは、大抵の人が理解しています。しかし、なかなか辞められないという人は意外と多いです。
ここからは、ブラック企業を辞めたいのに辞められないという人の言い訳を紹介します。もしあなたに当てはまるものがあるケースがあれば、底なし沼に沈みきってしまう前に抜け出すように強く意識しましょう。
①退職を申し出る勇気がない
ブラック企業を辞めたいけれど退職を申し出る勇気がないというケースです。
上司が高圧的でとても退職の意思を伝えたとしたらキレられたり、給与を払わないと脅されたりするかもしれない。そんな感情でブラック企業に泣く泣く残っているということですね。
この場合は前述のとおり、「退職届を内容証明郵便で送る」でスッキリと解決します。
「会社の人とは二度と話したくない」「後々のトラブルが怖い」という場合は、黙っていてもスムーズに退職できる退職代行サービスを利用すれば大丈夫。相場2~6万円の費用はかかりますが、それでブラック企業を辞められるのであれば安いものかもしれません。
退職代行サービスは色々ありますが、当サイトでは料金・サービス内容・口コミなどを総合的に見て【退職代行JOBS】をおすすめしています。
②転職できる自信がない
次の転職ができる自信がないため、ブラック企業を辞めたくても辞められないというケースもあります。
この考え方には一理あります。ブラック企業を辞めた後に転職先が見つからないというのは、経済的にとても厳しくなるからです。
そうならないように、いますぐ転職活動を開始することを強くおすすめします。
残業や休日出勤が多いなど時間敵拘束がキツいブラック企業で働いている場合は、転職活動の時間がなかなか捻出できないかもしれません。ですが、転職活動を始めなければ泥沼に沈んでしまいます。
③周囲の社員に申し訳ない
自分が辞めてしまうことで周囲の社員に迷惑をかけることが申し訳なくて辞められないというケースもあります。
心の優しい素敵な方だなと個人的には思います。ですが同時に、貧乏くじを引いてしまうタイプの人だなとも思ってしまいます。
自分自身の人生・健康・将来・家族と、周囲への気遣いのどちらが大切なのか、現実的な視点に立って考えていただきたいです。
④負けたような気がして我慢できない
ブラック企業を辞めることは「逃げ」であり負けたような気がして我慢ならないから辞めないというケースがあります。
気持ちはわからなくもないですが、長くいればいるほどマイナスが大きくなるのがブラック企業。辞めることが自分自身のためです。そこでこう考えてみてはいかがでしょう。
- 会社で働くということは、会社に貢献してあげるということである
- 働いてみて、貢献してあげる価値のない会社であることがわかったので見限った
このように、「逃げ出すのではなく見限った結果辞める」と考えてみましょう。
⑤現在の給与・待遇が良い
ブラック企業でも給与・待遇が良いというケースがあります。この場合、なかなか辞めるというところまで踏み切れない人もいるでしょう。
例えば、高いインセンティブ制度の営業職です。目標達成への圧力が極めて強く、パワハラを受けまくっている。しかし、インセンティブがつくので給与は高いという場合ですね。
お金だけを目的にブラック企業で働く人は、時限爆弾を抱えているようなものです。溜まりに溜まったストレスや疲労がいつ爆発するのかわかりません。さらに、それがこの先何年、何十年も続くのか考えると…
現在の給与・待遇が高い人ほど、早期に転職をしたほうがいいですよ。なぜなら、高い給与・待遇を得ているということは転職市場価値が高いということ。内定も出やすいですし、好条件の希望も通りやすいからです。
現在の給与・待遇が良いという理由でブラック企業に留まるのはもったいないですよ。
まとめ|ブラック企業はいち早く辞めて人生を取り戻そう
ブラック企業にいても、良いことはまったくありません。そればかりか人生において大きなマイナスになります。健康を損なったりしようものなら、生命の危険さえ出てくるでしょう。
この記事の冒頭でもお伝えしたとおり、筆者はブラック企業で心身とも激しく消耗しました。ブラック企業での2年半は、筆者の人生にとって空白の2年間です。思い切って転職をしたことで、笑顔のある毎日に戻ることができました。
「今の会社、ブラック企業かも?」と感じているのであれば、いますぐに転職エージェントを使って転職活動を始めましょう。転職先が見つかれば、あとは辞めてしまうだけです。退職届を内容証明郵便で送ったり、退職代行サービスを使えばすんなりと辞めることができますよ。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。また別の記事でお会いしましょう。